発売後に体験版って…
4月26日に発売したAlcotハニカムのDang!Dang!団地妻ですが、
なんと発売後一週間してから、「よりぬきエッチシーン体験版」なるものを公開しました。
そもそも、体験版というものは、商品を購入するために、
どんな内容か軽く触れてもらうために公開するものです。
よって、エロゲにおいては、序盤のみを普通にプレイできるものと、
エロシーンを適当に寄せ集めたものが体験版として存在します。
今回のようにエロシーンをより集めたものというのは、体験版としては割りと一般的です。
ですが、今回のように発売後に出るのは、かなり珍しいですね。
と言うのは、エロゲにおいて、売上というものは、発売後1週間の初動での売上が9割以上を占める、
ある種特殊な形態になっています。
アリスの大作やFateなど、長期間にわたって売れ続けたごく一部の例外こそありますが、
大抵は初動のみでほぼ決着がつきます。
とくにこのAlcotハニカムの本作のような、小粒な作品ならなおさら。
ゲームの出来どうこうより原画に塗りが致命的に合ってねえんだよなあ…絵が暗い。
絶対妹原理主義思い出すわ。
まあ、それはともかく。
よって、発売1週間後に体験版を出すっていうのは、売り上げ的には
ほぼ何の意味もない行為だったりします。なんの意図があるのやら。相当売上ヤバかったのか?
一般のPCゲーなんかだと割りとよくあることですが、エロゲとなると同じ事をしたゲームは
あんまり思い浮かびませんね。
パッと思い浮かんだとこだとアリスの館7のコンテンツの一部であった、「しまいま」全編公開ですかね。
エロゲ全編が無料ダウンロード出来るということで大変話題になったこれですが、
実際のとこ全編とはいっても8800円のファンディスクのうち、ごく一部のコンテンツを無料で
全部遊べるようにしただけなので、そう大きな出血というわけではありません。
それにこの公開に関しては、アリスの館7の販促というよりは、
その後に発売する、しまいまと同じく原画・むつみまさと シナリオ・弓弦いず…じゃなくてはちまんの
よくばりサボテンの販促としての面が強かったのですが。
個人的なことを言わせてもらえば、どちらもアリス信者と言えども擁護できないほど面白く無いので、
あまりオススメはできませんが…。話題になったという意味で、役割は果たしたといっていいでしょう。
こないだどらぺこの体験版をやって購入を決意したように、
購入意欲の促進こそが体験版の存在意義ですが、
10年ほど前、今ほどネットコンテンツも充実しておらず、動画配信サイトやアンテナサイトも存在せず、
情報を集めるのは個々のメーカーのサイトを自分で巡るか雑誌を買うしかなかった頃。
当然すべてのゲームを逐一買ってみるなんてマネは出来なかったので、
体験版の持つ役割は今より随分大きいものでした。
そういうこともあって、製品ではなく、
体験版そのものを暇を潰す手段の一つとして用いる人も当時は大勢いました。
「Hシーンのある体験版を集めるまとめサイト」なる存在、
正直今も残っているとは思いませんでしたが、当時からあって、私も大いに参考にさせて頂きました。
かつては体験版オンリーの人気投票なる、謎の行為も行われていました。
投票が04~06年にとどまっているのが、時代の流れを表してます。
こんなサイトが存在し、なおかつ人気投票まで行われているということが、まさしく
体験版を一つのコンテンツとして楽しんでいたことの証ですね。
そんな体験版の人気投票、上位にランクインしてた作品は当時私も軒並みダウンロードして
遊んだものですが、やはり尺の限られる体験版という性質上、
わかりやすい抜きゲがランク上位にくるのは必然的なことです。
中でも毎回のように投票で上位にランクインし、当時から大変に印象に残っているのは
しゅこあ!のさっきゅば☆SOON!
Rateblack(要するにlight)のAngel Crown
あたりですかね。どちらも絵柄が可愛らしく、また体験版なのにエロシーンがアホみたいに多く、
人気が出たようです。Angel Crownなんか10回以上あったんじゃないかな。
色々な面で発達した今は、プレイ動画をニコニコで公式が配信したりするとことも現れたりして、
体験版は購入を検討しているゲームをどうするか決定する、くらいの意味合いでしか用いられなくなりました。
ですが、こういった文化が存在した頃も、なかなか味があっていいものでした。
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カテゴリ : うぐいすパン:エロゲ関係の駄文
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