君と彼女と彼女の恋。感想
放置し過ぎましたね。ニトロプラスから2013年6月28日に発売した「君と彼女と彼女の恋。」です。
こないだ近所のラーメン屋にいったらOPがBGMとして流れてて笑いました。
原画は津路参汰、シナリオが下倉バイオと、
スマガ・アザナエルに続いての同ラインの3作目ですね。
ていうかニトロってもうこのライン以外でエロゲ作らないんじゃね?
以下、ストーリー引用↓
毎日は、階段のように過ぎていく。
まるでモブのように無個性な主人公・心一。
学園のヒロイン・美雪とは幼なじみだが、目立ちたくないがために声を掛けることもなく、ただのクラスメイトのひとりとして、平凡な日々を過ごしていた。
そんなある日、親友の雄太郎に呼び出され向かった屋上で出会ったのは、クラスで浮いている電波少女・アオイ。
「ビリビリ、するの?」 そんな言葉とともに、突然キスを迫られた心一。
偶然居合わせた美雪に助けられ、なんとかその場は切り抜けたが、それ以後アオイに奇妙につきまとわれるようになる。
友達もなく、人間らしい感情を持たないアオイ。
彼女に友達との付き合い方を教えてやりたくて、意を決して美雪に頼み込み、3人で時間を過ごすことに。
日が経つにつれ、徐々に人間らしい感情に目覚めていくアオイ。
一方美雪も、幼い頃無理矢理押さえ込んでいた心一への想いが蘇り、徐々に主人公との距離を詰めていく。
せっかく友達同士になれたのに、日に日にギクシャクしていく3人の関係。
ずっと、一緒にいられると思ってた――
でも、3人ではもう、いられない――
主人公が選ぶのは美雪か、それともアオイか……?
…とかなんとか書いてありますが、この辺りはぶっちゃけどうでもよかったり。
もう各所でいろいろ言われているので知っている人も多いでしょうが、
このゲームの目玉はその…システムというか、方針というか?
登場するヒロインは
幼なじみの曽根 美雪(CV:さくらはづき)
事後みたいな表情がイカス電波少女の向日 アオイ(CV:アグミオン)
檜山ボイスの友人とか、サブキャラも居ますがまあ割愛。重要なのはそこではありません。
…さて、これ以上はどうやってもネタバレ不可避なので、気にしない人だけ↓を見てください。
まあ、事前にネタバレしていると人は安心して物語を楽しめる、なんてことも言われますしね?
すべての選択肢のパターンを網羅したわけではないので断言は出来ませんが、
おそらく序盤(…といういい方が正しいのか?)はルートがある程度固定されています。
つまり、美雪ルートにしか進めません。
そんな途中で、
世界をアップデートするか、しないかを選択できます。
美雪は幼なじみとはいえ才色兼備の学園のアイドル、ということで、
普通にしていたら主人公と結ばれることはありません。
そのため、アップデートしないルートを選んだ場合、
主人公と美雪は結ばれないルートへと進んでしまいます。これがBADEND。
アップデートするルートを選択すると、↑のように世界が改変され、
主人公と美雪が結ばれることができるようになります。これが美雪ルートEND。
…さて、ここまでは比較的普通のエロゲなんですよね。問題は2周目以降。
2周目以降は、執拗に現れる選択肢を全てアオイ寄りに選択することによって、
アオイルートにも進むことができるようになります。
ルートロックがかかっているエロゲ自体は別に珍しくともなんともないですが、
このゲームに限って言えば、アオイルートの前に美雪ルートをプレイすることは必須条件なんですよねえ…。
でまあ、アオイルートを進めると…。
こうやって↓
こうなる↓
◎要約
・この世界はゲームの中の世界である。
・アオイは様々な世界で、器こそ違えどエロゲのヒロインとして役割を全うしてきた。
・この世界でもその一つであり、アオイはカミサマ(スタッフ)から世界を改変するパッチを受信できる。
・ひょんなことから美雪がその手段を手に入れ、世界の仕組みを知る。
・前回のルートで美雪と結ばれたことが原因で、こうなる。
んで、いきなりゲームが再起動して、なにやら怪しげなアップデートが始まります。
おそらく美雪お手製のパッチでしょう。
そしてゲームが再び始まります。美雪の都合のいいように改変されて。アオイの存在は抹消されて。
この状態にアップデートされると、セーブも出来なければロードもできな…あ、ロードできるわ。
↑ロード画面
ファッ!? 心当たりの無いイベントばかりなんですが…。
そう、このモードになってしまえばもう後戻りは出来ません。(セーブフォルダバックアップとっとけばできるだろうけど)
しかもご丁寧に、「セーブなんてさせないんだから♡ あ、ロードが出来ないと不便よね?」
なんてセリフを言ってくれます。泣ける。
主人公は部屋に監禁され、ひたすら改変された想い出をループさせられます。ひたすら。
このループになんの意味があるのか…と思いつつずっと見ていると、
好感度が上がり、ふとした拍子にループを抜けるチャンスが訪れます。
ループを抜けるためには、美雪が改変した想い出の中から10個の問題が出題され、
その問題に完璧に正答する必要があります。
厄介なことに、どうもソフトごとにこれらの問題の数値は違うようで、
ちゃんと真面目に考えてあげないといけません。
この問題を正答すると、カミサマ(まあ制作スタッフのことだよね)に連絡をとり、
世界を再び改変することができるようになります。
しかし、この連絡先がまた曲者で、電卓を使って計算しないといけないようなものなのですが…。
もちろん数字はソフトごとに固有です。泣ける。
ここも正答すると、
エロゲ史上稀に見る、究極の選択が現れます。
美雪を選ぶか、アオイを選ぶか。それによって世界がそのように改変されます。
こんなふうに書かれてますが、「なんとかなるだろ。ポチー」てなノリで、美雪を選択しました。
すると、再び再起動がかかり、システム画面なんかも元通りに。
そして冒頭からスタートし、いきなり美雪ENDに…。
…そう、再びアップデートされ、ゲームをスタートするとすぐ美雪と結ばれるような世界になります。
この状態になると、システムのCGやらシーン回想、OPムービーからアオイの存在がすべて抹消され、
ゲーム中も一切選択肢の存在しない、美雪による美雪のためのゲームになります。
OPの比較映像はこちら↓ 面白いです。
もっかいアオイルートもやろうかとも思いましたが、
美雪による改変後のループが非常に面倒くさいので、断念しました。
かしわくんがアオイルートを選んだようなのでそれでいいということにしておきます。
さて、このゲームに対する感想としましては、やったもん勝ち感が強いなあ、と。
現在のエロゲの主流のスタイルを完全にメタった本作ですが、
ゲーム内のキャラが自分たちを俯瞰する上位の存在を認識し、そのような発言をする、
といった作品は、小説なんかにならいくらでもあるでしょうし、
ノベルゲーのくくりでもEver17なんかはモロにそうです。
ただ、その方式を根幹のシステムに絡め、ここまで徹底的に
エロゲをメタった作品はこれが初めてです。
というか、エロゲでの儲けを考えなくていい、話題になることができればそれで勝ち、
といったスタンスを取ることができるニトロプラスならではのゲームではないでしょうか。
個人的には、カミサマへのコールナンバーを求めるところは、
DOSゲーだったころのエロゲの雰囲気を感じられて、楽しかったです。
ただ、こういった突拍子もない形式を踏襲するゲーム…は表れないとは思いますが、
2回目以降は陳腐化してしまいますので、後追いが出てこないことだけは祈ります。
レビュー書くのにエライ時間かかりましたが、
実際2日しかプレイしていません…。
「プレイ時間だけなら」お手軽なゲームですので、プレイしてみてはいかがでしょうか。
- 関連記事
-
- ランス9 ヘルマン革命① (2014/04/29)
- 受け触手 感想 (2013/10/24)
- 君と彼女と彼女の恋。感想 (2013/09/05)
- ホワイトブレス感想② (2013/07/18)
- ホワイトブレス感想①:うん…まあ…………やっぱりちょっと… (2013/06/19)
カテゴリ : うぐいすパン:エロゲ感想
コメントの投稿
コメント:一覧
この記事にトラックバック:
トラックバック:一覧